先日接着剤について書いたらみきをちゃんが思いの外面白がってくれた。だが僕はそんなに面白いコトを連発できるほど器用ぢゃないのでセルフ二番煎じ的にまた接着剤のネタからちょいと脱線しつつ、だ。
主に金属同士でのボルト留めなんかで使うもの。リンクにあるように「ねじのゆるみ止め用接着剤」っていうピンポイントな用途だ。ちょっと珍しいのはコイツは嫌気性接着剤というカテゴリのものなのだ。接着剤視点で「嫌気がさしたら接着しねぇよ」ってのはわかるだろう。だったらその嫌気をなくしちまえばやる気を出して頑丈に接着できるだろってのが嫌気性接着剤というジャンルだ。
具体的には嫌気ってのは空気のコトだ。空気がある時には固まらない。空気がなくなったら強力に接着。なのでネジをしっかり締めたらそこだけ空気がなくなって接着されるけど、ハミ出たトコには空気があるので普通にティッシュとかで拭き取れば綺麗にもなる。
何この製品名。某ユカイさんみたいなイメージか?だったらロックなのでヨシとしよう違笑。こんだけポップな製品だが上記のロックタイトと同じ会社のものだ。名前からもわかるように布用接着剤だ。「使用できない材料」の一番最初に「繊維質以外の材料全て」とか書いてあるのはなかなかロックではなかろうか。
ぢつは僕は工作はするが手芸は全然しない。あ、オリジナルTシャツは作るけどアレもアイロンプリント用紙に印刷して作ってるので手芸とは言えない。three-weeks-old lovesick puppyでは手芸担当がいるので困った時には相談すればなんとかなるだろう。
だが相談するまでもなく「ちょっと布を扱いたい」という場合は多い。そんな時に多用するのがこの布ッチ!だ。もちろん布用両面テープも多用する。布用ってコトは衣服とかに使うのを前提にしているので非常に水に強い。なのである程度の耐水性が必要な時には布ぢゃなくても使う。ただしなんせ繊維質以外NGなので接着面には工夫が必要だが。
さてココからは迷走するぞ。接着剤ぢゃないグッズだ。このマイクロバルーンってのも接着剤ではない。ガラスでできた超細かい風船というか気泡というか、そういうモンだ。小さいビニール袋に小分けにしてたらヤバい粉に見えるようなものだがただのガラスなので合法だ。
ガラスってのはカーボンと並んで補強に使われる素材だ。マイクロバルーンは「ガラス」の「気泡」なので補強材としての威力と軽量化の両方を兼ね備えている。具体的にはエポキシや瞬間接着剤に混ぜて使う。弾性接着剤だと威力を発揮しないのでガチガチに固まる接着剤との併用だ。
名前の通りガラスのクロスだ。ガラス繊維でできた布、ってカンジ。FRPってのは繊維強化プラスチックのコトなのだが、ご家庭での使用において最も一般的なのは繊維がガラスでプラスチックがポリエステル樹脂のもの。ウチでは業務用のエポキシがあるのでプラスチックとしてエポキシを使っているのでちょっと高級だ。
こちらはガラスではなくカーボン繊維。カーボンのほうが頑丈で値段も高いのであまり使わない。カーボンってのは炭素、つまり鉛筆の芯とかと似たようなモノだが、それがやっかいなのだ。ご存知の通り鉛筆の芯ってのは抵抗はあるものの電気を通すのだ。電子工作との併用を考えると気をつけなければならない素材だ。
表面がエポキシで固められていれば導通はなくなるが、そこが削れてきちゃったら危険かもしれんのでそんな使い方はできない。電気と関係ない部分に使うぐらいだ。一般工作では問題ではないのだが、たとえばR/Cヘリや飛行機なんかだと軽量化のためにカーボンを多用するのだ。でも送信機からの電波を受信するためのアンテナとカーボンが干渉しちゃうとかなり危険なので、その刷り込みもあってカーボンに対して過剰にデリケートに扱っている。
前述のマイクログラスのキメの細かいもの。単純に薄くて軽いけど強度も落ちる。強度との兼ね合いでどういう素材を使うかを考える。マイクログラスで特に問題になるのがサンディングだ。マイクログラスとエポキシでFRPにするってのが僕の主な手法だが、エポキシ硬化後に表面を整えるために削るのだ。その時ガラスの繊維が飛散して体中がカユくなる。身体にも悪いコトこの上ない。
普通のガラスクロスは頑丈すぎるのでウチにないコトもある。マイクログラスがあれば、強度が足りない時は何枚か積層してやりゃなんとかなる。ヘラクレスギターを作った時はこのマイクログラスで補強したが、見た目とは裏腹にかなり弱いものに仕上がってしまった。マイクスタンドにぶつけたら折れそう笑
ガラスがチクチクするならポリエルテルを使えばいいぢゃない、というワケで見た目にはマイクログラスと変わらんけどチクチクしないものがハンズに売ってたので買ってみた。素材がポリエステルなので含浸性や強度なんかも違ってくる。強度は様子を見ながらでも最悪なんとかなるが、含浸性は実際に試してガラスとの違いを把握しながらやるしかない。
たしかにガラスとは違ったが、まぁ扱えないコトはない。チクチクしないってのも素晴らしい。死神鍵盤の表面はこのスーパーポリクロス+エポキシで固めてある。軽量化もできるので、ひさびさにR/C飛行機でも作ってみようかな、って気分になったりもしたが時間がないのでまたいつか泣
業務用FRPではドライカーボンといってカーボン+樹脂を真空の窯で焼いたりする。スペースシャトルの材料とかはこの方法だわな。一方ご家庭ではウェットカーボンだ。こちらは普通にカーボンにエポキシを塗って硬化を待つ。やっぱりあったかいほうがいいので夏は炎天下のクルマの中で乾燥させると頑丈になったりする。
で、ウェットカーボンの場合(なのかな?)カーボン繊維にケブラー繊維を混ぜるとちょいと頑丈になる。なのであらかじめ両方がいいバランスで織り込まれたものも売っているのだ。ぢつは家にあるんだけど使ったコトがないのでよくわかってない汗
クロスだけでなくマットなんてのもある。上のリンクはガラスマット。繊維を編み込んであるんぢゃなくて、なんか不規則にわちゃわちゃしてマット状になってるもの。なんかの工作で使ったコトがあるのだが、ウチの設備ではあんまり使い勝手が良くなかったのでそれ以来使ってない。
マイクロバルーンのかわりにガラスマットをちぎって使う、みたいなコトはするので家にある在庫はちまちまとは減ってるんだけどね。
いよいよ接着剤と関係なくなってきた笑。リンクは楽天だが僕は大抵ダイソーで買う。巨大なパテ盛りみたいな用途で使うのだが、僕がいつもやっているコツがあるので紹介しよう。
紙粘土ってのは硬化後の気象状況によって割れたりする。そこで木工用ボンドの登場だ。あらかじめ紙粘土に木工用ボンドを練り込んでおけばかなり頑丈になる。ただし木工用ボンドってのは水分が抜けて硬化するので中心部分はなかなか硬化しない。場合によっては乾燥まで1ヶ月ぐらいかかったりもする。その前に塗装しちゃうと水分の逃げ場がないので気をつけよう。
あとボンドを練り込むと手にベタベタくっつくので作業性が著しく悪くなる。コレはもう慣れるしかないのでそういうモンだと思うコトにする。ベタベタしてると表面部分を思うように加工できないのでわ?と思うかもしれないが、それは大丈夫。
ボンドも紙粘土も水に溶けるのだ。なので筆や刷毛に水を浸して撫でてやればだいぶ綺麗になる。それ以上を求めるなら完全硬化後にサンディングすればバッチリだ。
ちなみに紙粘土を普通に成形して小さいモン(ブローチとか)を作る場合、ボンドの練り込みはしない。普通に作って固まってから瞬間接着剤を染み込ませまくる。そんなに高いモンぢゃないので大量に染み込ませる。これだけでかなり丈夫になるよ。
ふぅ、ちょっと脱線するとキリがなくなっちゃうね。まぁそんなカンジで工作してるよってコトで。
すごい…どんどん工作好きな方が来そうなブログになってる!
嫌気性接着剤っていいなあ。
「嫌気がさしたら接着しねぇよ」って男前!
そんな歌がつくれそうw
紙粘土で遊びたくなってきた…
明日にでも100均行ってしまいそう…(笑)
みきをちゃん>
紙粘土でメンバー5人作って撮ってよ。
http://www.uchikubi.com/pc/cd.html
↑こんなイメージ笑
むぎたん>
数年前から暖めてるバカユニット計画では接着剤の歌も考えてるよー笑
あ!いいねーいいねー!作りたい!
パピチャン風に言うなら、これぞ、
夏休みの自由研究(笑)
おーみきをちゃん!!
夏休みの自由研究、やろうよ〜!!
わたし何がいいかなー。。